○幼少~学生時代についてお聞かせ下さい。
スポーツは得意では無かったけど好きでした。小学生時代は親から言われて勉強ばっかりしていたおかげで成績も良く中学受験を行い私立中学に入学致しましたが、それ以降は勉強もしなくなってしまって、特に問題児でもなく、悪いことでも、いいことでも目立つような子供ではありませんでした。
友人達グループの中でも、がき大将という訳ではなかったが、中心メンバーのひとりだったと思います。しかし、小学校時代は生徒会長に立候補するなど、中心に立ちたいという想いは自分の中に常にあったと思います。
○社会人(サラリーマン)時代についてお聞かせ下さい。
一年半、神戸の婦人服メーカーで勤めていました。生産部におり、生地をカットしたり、協力工場に発送するなどの、事務作業を中心としていましたが、誇りをもって仕事に従事していました。
同期で男性が他1人しかいませんでしたが、その人は営業部に配属していて、華やかな営業と地味な生産業務との差は、営業にも非常に興味があったので、悔しい気持ちはありました。二年目初めの新入社員の前で一年先輩からの言葉としてスピーチを任命されました。そのときに松下幸之助氏の「素直な心で仕事、人生を歩む」という話をしたのを覚えています。
その後、父親の要請もあり、会社経営を立て直す為、大阪に戻り、実家を継ぐことになりました。サラリーマン時代の新入社員という甘い立場から、一転、大きな責任がかかる仕事に変わり、仕事に対する考え方と姿勢が変わりました。それまでは「自分のための仕事(お金のため)」、それからは「会社のための仕事」に大きく変わったことを覚えています。
○経営者としての喜びや苦労についてお聞かせ下さい。
目標を達成したときの満足感を得られることが喜びです。
また、1日1日、経営者として責任を持って働くことは大変なことである反面、充実感を得られる喜びであると捉えています。
従業員の成長を共有できることです。この会社に入社して良い方向に変わったと実感できたときは非常にうれしいです。
最も苦労する部分は、人間関係です。自分が良かれと思ってした行為でも、裏目に出てしまうことがあります。そんな時に、コミュニケーションを取ることの難しさも痛感します。
私の仕事は営業で数字を上げることだけでなく、従業員のやる気をひきだし、目標に向かって共に仕事することが重要だと思っております。ですから、良質な人間関係を維持しつつ、従業員のモチベーションの部分も上げられるように指導することに日々励んでいます。
○御社の仕事の魅力と苦労をお聞かせ下さい。
お客様に自社ブランドであるWhip Creamの服を着て頂き、ファッションから生まれる「喜び」や「幸せ」を家族みんなで共有することで、絆や愛情を感じてもらうことが、この仕事の喜びです。
また、自社の強みである、Made In Japanの子供服に誇りと自信を持って、海外に事業を拡大していっていることも、魅力のひとつです。
昨今の不景気の影響と中国製品が大量に出回っていることにより、ファッション業界がデフレに陥っているのが実情です。消費者の衣料品に対する意識や価値が低くなっています。そのような中、今後もどこまでMade In Japanにこだわり続けられるか、お客様のニーズからずれていないか、常に意識しながら、この業界の未来を考えていきます。
また、縫製業の後継者問題、工場ラインの設備を整えることなど未来を見据えて対応していきたいです。
「ふじやで働いてよかった」と思える会社作りのため、従業員のモチベーション、やる気をいかにあげることができるかという部分にも日々精進してまいりたいと思います。
○今後、どのような人材が欲しいかと御社の強みをお聞かせ下さい。
とにかく明るく前向きで素直に接することのできる人。
ファッションが好きで、この世に自分が携わった商品を送り出したい人。
弊社の強みは、従業員同士、仲が良く、アットホームで、社内の雰囲気が良いです。
少人数なので一人に対する仕事の責任は重いですが、それがやりがいになります。
○今後の目標(会社として、もしくは個人として)を教えて下さい。
日本一の子供服ブランドメーカーになることです。
それは単に、売上が日本一なのではなく、Made In Japanという分野においての、
ナンバーワン企業になりたいです。
また、海外市場への展開を広める事も今後の目標です。Made In Japanにこだわった子供服を海外に広げ、日本の子供服の魅力を海外に広める事で、日本の企業に力を与えられるような会社になりたいです。
さらには、衰退しつつある、日本の工場と、雇用者達を維持、向上させていくことも今後の課題です。
魅力ある価値ある商品をこれからも日本のみならず世界に発信していき、会社理念である「感動」と「喜び」を多くの人に提供する「感動創造企業」を目指していきます。
○日本を背負う若者へのメッセージ
縁あって入社した会社の仕事を好きになってください。すぐに辞めてしまわないで、継続することが力になります。
時代はますますグローバル化しています。日本だけでなく、世界に目を向けることが大事です。そのためには、学生時代など時間が比較的取れるときに海外旅行に行き、いろいろな経験と出会いで、視野を広げ、勉強する機会を設けてください。そうすることが、今後の自身の成長につながるでしょう。
家族、友達を大事にしてください。自分が苦しいときに力になってくれます。